和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

仕事・転職・定年

危機意識と緊張感

意識調査 社員の意識調査。私の勤め先では、たまに思い出したように意識調査を行ないますが、それが何にどのように活かされているのかは分かりません。 最近、意識調査を行なった主管部から各部に対して、回答結果をたたき台にしてディスカッションを行なう…

効率化のジレンマ 再び

不信感 私の元部下で現在の上司でもある課長が、今月一日付で異動となりました。後任は決まらず、当面の間は部長が課長の職務を代行することになります。 私は部長から課長の様子がおかしいと聞かされていました。部長がそれに気がついたのは4月の組織改編の…

老木の余命

優しい総括 私の勤め先のように減点主義の会社では、ひとたび考課表に×がつくとそれを消すことはほとんど不可能です。大胆な挑戦や画期的な改革は得てして煙たがられ、如何に失敗しないかを探ることが“成功のカギ”となります。 事業が失敗に終われば誰かが責…

肩の荷を下ろす

早期退職 私と同期の人間が早期退職することとなりました。同期と言っても相手は院卒。誕生月の6月一杯で役職定年を迎えるのに合わせて会社を去ることを決めたのでした。 在宅勤務中心の私が会社に顔を出すのは、同じ部の人間からも珍しがられるようになっ…

余計な一言

退任 先日、私の勤め先の決算発表と役員候補者が発表となりました。私の元上司の役員は退任となりました。 私が役職を下りることを申し出た時、のらりくらりとはぐらかす様な態度をしばらく続けていたのですが、それは、私の後任探しが面倒なだけだったのか…

就活アドバイス

娘の就活 ゴールデンウィークはほとんどの時間を読書に費やした私でしたが、一日だけ下の娘を伴って気晴らしのウォーキングに出かけました。 娘は目下就活中なのですが、なかなか自分の思うような結果が得られず、連休前からやや落ち込んでいました。家族の…

罰点をつけられない社員

変調 昨年同様、ゴールデンウィークは家で過ごすと決めていて、特に深い考えも無く有給休暇を使って十連休にしたのですが、自分の休みは時間が過ぎるのが早いものです。 元々ぼーっと過ごすのが苦手な性格なので、家にいても暇を持て余すことはありません。…

ハラスメントの温床(2)

抜け道 ハラスメント研修のプログラム見直しのために予定されていた打ち合わせは、急遽キャンセルとなりました。人事部の担当者からは“時間的な理由”で、今年のプログラムは昨年の内容を踏襲することに決まったと聞きました。 lambamirstan.hatenablog.com …

ハラスメントの温床(1)

提案却下 私の勤め先では年に一回、全ての社員がハラスメント研修を受けることになっています。かつては社外講師を招いて講義を受けるだけでしたが、昨年は参加者がそれぞれの職場での実例を持ち寄り、ワークショップ形式でハラスメント防止についてのディス…

基本の見直し

人手が足りない 先日部長から、部内で作成する稟議書や会議資料の査読の担当を命じられました。4月の組織改編後、部長も課長も仕事が増えて手一杯の状態だと言い訳をしていましたが、業務がオーバーフローすることは、新体制になる以前から何度も指摘して来…

見ている世界と見える世界

自分しか見えない 三十代半ばで一度壊れかけた私は、必要以上に仕事に没頭しないようになりました。妻からは事あるごとに無理をしないように言われ、それは、幼かった娘が真似るほどに妻の口癖になってしまいました。 桜の花が散り始めた頃に職場復帰した私…

人生ゲーム

目指すべき高み 私が初めてCさんにお会いしたのは、2度目の海外駐在の時でした。前任者からの紹介で一緒に食事をした時から、それが初顔合わせとは思えないほど意気投合して、それ以来、十年以上のお付き合いになります。 当時Cさんは現地法人の一人事務所の…

割ってもいい皿

結果よりも過程 仕事にしても家事にしても、慣れないうちは試行錯誤の繰り返しで、やがて、手際良くこなせる域に達すると考えなくても体が勝手に動いてくれるようになります。そこまで行くと、もっと良くしようと意欲が湧いて来ますが、これが何年か続き、適…

出来ない病の変種

中間管理職 昔と今 かつての自分のそうだったのですが、中間管理職と言うのは割に合わない商売だなどと嘆いていたことがありました。とりわけ、私の勤め先のように慢性的な人手不足の状況では、プレイイングマネージャーでなければ務まらないポジションにな…

評価と生真面目

鬱の蔓延 毎年この時期になると、30代半ばにメンタルの不調で仕事をしばらく離れたことを思い出します。特に今年は同じ部署で病気休職中の同僚がいるため、その彼への気がかりも募ります。 私は幸いにして約半月で職場復帰しましたが、今にして思えば、精神…

新年度の暗澹

弱体化の素 新年度は民族大移動ならぬ、社員の大異動で始まります。同時に幹部社員昇格の発令も行なわれます。 管理職の登用試験が導入されたのは、かれこれ十年近く前になります。試験の公平性を期すため、外部のコンサルタントを使ってグループディスカッ…

休業制度と穴埋め

風当たり 来月の下旬から産休・育休に入る部員がいるのですが、補充要員が確保出来ず、このままだと残りの部員で彼女の穴を埋めることになりそうです。 彼女の“おめでた”が分かった昨秋、最初に相談を持ち掛けられたのは私でした。二年前、まだ私が部長だっ…

自分を好きになること

見栄っ張りなだけ 私は、寝ている間に見る夢のほとんどを目覚めた瞬間に忘れてしまうのですが、まれに朝起きた時にしっかりと覚えている夢は大抵が不快な内容のものです。 落ち続ける夢、鋭い牙の獣に嚙みつかれる夢 – そのようなものは夢だと分かっているの…

組織の鮮度

去り際の美学 私の勤め先の経営陣は、上は70代、その他役員のほとんどが60代で占められています。新任の役員に選任される者とそうでない者との“運命の分かれ道”は55歳の役職定年の時です。役員に登用されればそのまま管理職を委嘱されることになりますが、そ…

組織改悪

弱体化 4月1日付の組織改編が発表されました。新設される新規事業のための部門に引き抜かれる者が少なからずおり、私の部署は、業務内容は変わらずマンパワーだけが削減される結果となりました。 担当役員が組織改編の大枠を説明した後、部長から具体的な部…

腐らない気持ち

こうすればうまく行く 気持ちと言うものは明るくなったり暗くなったり、あるいは浮いたり沈んだりするものです。 以前、中堅社員向けにワークライフバランスについての社内セミナーがありました。お招きした社外講師の方が、自己紹介の際にご自身のこれまで…

ストレスの摘み取り

ストレス無しの仕事環境 幸不幸が主観的な問題であるのと同様に、自分の置かれている状況を快適と感じるか不快に思うかも心持ち次第です。 傍からは恵まれているように見える人も、当の本人からすれば、自分の意思に反して押し付けられた環境を息苦しいと感…

会社勤めの添え花

狭い世界の一喜一憂 早いもので、あと一か月もすれば新年度となり異動のシーズンを迎えます。毎年この時期、異動する部下に内示を告げ、新たに部署に異動してくる社員を組み込んだ業務分担の見直しを行なうなど、何かと忙しない毎日を送っていました。昨年は…

後払いの報酬

退職金の期待と現実 私の先輩のEさんは、昨年6月に定年を迎え、現在再雇用嘱託で働いています。今まで一緒に仕事をしたことはありませんでしたが、同じ大学出身でもあり、折に触れ情報交換をする間柄です。 定年を迎えた時、Eさんは退職金の額が期待を下回っ…

身だしなみの許容範囲

ピアスとイアリング 下の娘が妻にピアスの穴開けをしたいと言ったら怒られたそうで、私に泣きついてきました。 我が家のいつものパターンです。娘たちは何かあるとまず妻に相談します。小遣いでは足りないものを買って欲しいとねだったり、友人と徹夜で遊び…

組織改編と若手の離脱

組織改編 前々から噂が飛び交っていたので驚きはしませんでしたが、私の属する本部が新年度に組織改編されることが今週になって部員全員に知らされました。 新規事業のための別組織の立ち上げに伴って、本部から少なく無い人数の部員がその新組織に異動とな…

深海魚と回遊魚

深海魚のように 先週から約3か月ぶりに完全在宅勤務となりました。オミクロン株は感染しても重症化する可能性は低いとは言われているものの、病人を抱えている家族としては、通勤や事務所での他者との接触を回避することで極力感染リスクを抑えたいところで…

それぞれの疎外感

社会復帰の準備 オミクロン株による感染の急拡大で、私の勤め先では先週から再び在宅勤務が基本となりました。 昨年の11月頃に在宅勤務日数が制限された時、私は上司に、各部員の事情を考慮して部の裁量で制限の適用除外が出来るよう人事部や関係部署と交渉…

切り売りする時間の意義

早いセミリタイア 最初の海外駐在の時、住んでいた家のお隣さんは私たちと同年代のご夫婦でした。お子さんは女の子ひとり。プレスクールに通っていると言っていたので2歳か3歳だったのでしょう。 妻が妊娠7か月の頃に赴任し、その年末に現地で長女を出産しま…

「こんなはずではなかった」に拘ると

成功体験と自分への過信 過去の成功体験は自信にもなれば足枷にもなります。成功を重ねて行くほどに“勝利の方程式”は確固たるものとなり、自信は過信になります。 死ぬまで自分の“勝利の方程式”が通用する人はごくわずかで、ほとんどの場合、どこかで壁に突…