信奉の反動 先日、会社のコミュニケーションタイムに先輩社員と雑談をしていた時に、最近亡くなった大江健三郎さんの話題になりました。 先輩は、大江さんの熱心な信奉者だったそうですが、沖縄での集団自決を取り上げたルポルタージュ、「沖縄ノート」が名…
1984 ジョージ・オーウェルの「1984」を初めて手にしたのも私が中学生の頃でした。アルヴィン・トフラーの「第三の波」は、情報革命がもたらす負の影響とともにそれを乗り越えるためのヒントを与えてくれましたが、「1984」で描かれた近未来には希望の光はあ…
第三の波 アルヴィン・トフラーの「第三の波」を初めて読んだのは、私が中学生の頃でしたが、当時の私には“情報革命”と言われてもピンと来るものはありませんでした。そのような社会の大変革が起こるにしても、それはずっと先の未来の話程度にしか受け止めて…
小旅行 妻の体調の変化は先が読めないので、家族旅行の計画を前もって立てることが出来ません。先月、彼女が熱海の梅まつりに行きたいと言った時も、結局、体調が優れないまま、時機を逃してしまいました。 我が家から熱海までは、日帰りするには遠く、泊り…
免許返納 先日、義兄が運転免許証を返納しました。今年の夏に七十五歳になる義兄は、年齢よりも若々しく見え、これまで無事故無違反のゴールド免許保有者でした。 そんな義兄が、昨年末に自損事故を二度起こしました。そして、今月に入って、車庫入れの際に…
発症 今年は花粉の飛散量が過去十年で最大となり、昨年の12倍に達すると報じられています。我が家の女性陣は毎年、これからゴールデンウィークあたりまで大変な時期を過ごすことになるのですが、私は幸いにしてこれまで花粉症とは無縁でした。 ところが、今…
危機的状況 二月末に公表された厚労省の人口動態統計の速報で、昨年の出生数がついに八十万人を割り込んだことが判明しました。これは、同省の予想よりも十年余り早いペースだそうです。 「少子化に歯止めがかからない」。同じようなセリフを何度も繰り返し…
演じる自然体 結婚して三十年も寝食を共にしていると、お互い空気のような存在になってしまい、付き合っていた頃の新鮮さなど思い出すこともなくなってしまいます。 付き合ってた頃は、自分が結婚相手として相応しい人間だということをアピールすることに余…
原動力 以前の記事で何度か人間の欲求について書いてきましたが、私は自分の経験から、欲と言うものは歳を重ねるにつれて無くなって行くものなのだと思っていました。 食欲や性欲は肉体の成長とともに高まり、肉体の衰えと共に鎮まって行く。現に私の肉体の…
コオロギチョコ 先日、下の娘が買ってきたコオロギチョコなるものを分けてもらいました。コオロギと名がついていても粉末状にしたものをチョコレートに練り込んでいるので、口の中に異物感があるわけでもなく、私には何の変哲もないチョコレートバーでした。…
注意喚起 先日全社員に配信された「注意喚起」のメールでは、産休・育休から復職した社員や時短勤務の社員に対しての“気配り”についての記載がありました。実際に何かのトラブルが起こらない限り、この手の注意喚起は行なわれないのですが、実例が示されてい…
“こうありたい”自分 日常の中での“こうあるべき”自分と、本来の“こうありたい”自分。私は長い間、“こうあるべき”自分こそ人生の目標なのだと考えていました。“こうありたい”自分をある程度犠牲にするのは目標を達成するためにはやむを得ないことと自身に言い…
夢のその先 私が今の勤め先に入社した頃、海外駐在が目標のひとつでした。今思えば、なんて子供じみた目標を掲げていたのだろうと恥ずかしくなってしまいますが、仕事を知らない若造にとっては、“海外で活躍することイコールカッコいい”と短絡的に考えていた…
死の不安 私が小学校に上がったばかりの時でした。父親の経営する会社の従業員の方が亡くなりました。我が家の裏手のアパートに独り暮らしで、朝食も夕食も私たち家族と一緒でしたので、私がずっと親戚のおじさんだと思い込んでいた人でした。 その朝、出勤…
不要となる仕事 英文契約書の読み方に関する書籍は数多く出版されていますが、座学だけではスキルを養うことは出来ないので、出来るだけ多くの現物に当たって経験を培うことがスキルアップの近道です。 契約書の読み方以前に、英語の読み書きが出来ることが…
休息 ほんの三年前まで、私の生活は仕事を中心に回っていました。土日祝日も半分以上は出社して仕事をこなしていましたが、「仕事とはそういうもの」と、そのこと自体に疑問を感じることなく生きてきました。 一年を通じてそんな状態だと、たまの休みが取れ…
人並み 自分は人並みなのか、周囲の人間よりも優れているのか、劣っているのか – 他者と自分を比較しても、それで自分が変わるわけではなく、また、他者に対する優位性だけを求めて努力するというのも本末転倒です。 自分が誰かを羨んでも妬んでも、立場を入…
物の価値 年長の方からのアドバイスが身に染みて分かるようになるのは、実際に自分が歳を重ねてからなのだと思います。頭では理解しても実感が伴わなければ、行動に移すことはなかなか出来ません。ある日、はっと気づいて過去の自分を恥じたことが何度もあり…
フリーアドレス 私の勤め先は、新型コロナによる緊急事態宣言を機に出社と在宅勤務を併用するハイブリッド型の勤務形態になりました。依然として感染防止のために部署ごとで出社率を調整しているので、普段の出社率は五割から六割の間に収まっています。 以…
寿司テロ 外食チェーン店での客の迷惑行為が話題になっています。以前も似たような話があった記憶があります。今回の「寿司テロ」にせよ「バイトテロ」にせよ、その結果は、当の本人たちの軽はずみな考えに見合わない深刻なものになることは知らないはずもな…
元同僚 昨年末、元同僚からメールが届きました。差出人の名前に懐かしさを覚えた私でしたが、メールアドレスは見慣れないものだったので、「迷惑メールかもしれない」とそのまま放置していました。 ところが、年が明けてからしばらくして、再び同じ差出人か…
金づる候補 私の父は六人兄弟姉妹の長子でしたが、叔父叔母たちは、父の事業が傾き始めた途端に疎遠になり、私自身も父方の親類との付き合いはありません。 先週、叔母の一人から私に電話がありました。もう会うこともないだろうと思っていた人の一人でした…
菓子折り 今までもブログの記事を書く時には、その場で頭に受かんだことを書き留める感じでしたが、それにしても、最近の私の思考は自分でも取り止めのないものだと思っています。 先日、義母と妻の話の記事で娘のランドセルのことに触れました。そのランド…
蟠り この春に就職を控える下の娘から、配属先によっては独り暮らしになるかもしれないと聞かされました。まだ確定ではないものの、心配性の妻にとっては大きな不安の種になりました。 娘たちはいつか巣立っていくもの ‐ 心の準備は出来ていたはずなのに、い…
家計簿 新年も半月余りが過ぎてから、今年の家計予算を立て忘れていたことに気がつきました。例年なら十二月に入ると何度もページを捲ってヨレヨレになった家計簿を読み返しつつ、妻と新年の家計予算の作成に取り掛かるのですが、今年はまだ昨年十二月分の家…
乾燥肌と手荒れ 乾皮症気味の私にとって、空気が乾燥する冬は厄介な季節です。かゆみを伴う肌のガサガサを抑えるため、保湿クリームが手放せません。 もう一つの冬場の悩みは手荒れです。洗い物が多い夕食後は食洗器のお世話になりますが、それ以外は手洗い…
良い眠り 三年前に体調を大きく崩した時、診察を受けたお医者さんから睡眠不足を指摘されました。当時の平均睡眠時間は三時間から四時間程度でした。 私は学生時代からショートスリーパーで、それが自分に合っているのだと思い込んでいました。ただ、今振り…
同居反対 私は二週に一回の頻度で母の様子見をしてきましたが、コロナ禍以前は、仕事の都合で妻に代わってもらうこともしばしばありました。結婚当初から、妻は実の息子である私よりも母と馬が合い、嫁姑問題とは無縁で、将来母と同居するのも厭わないことを…
呆気無い最期 過去の記事で何度か触れましたが、私の父親は六十六歳でこの世を去りました。事業を畳んで、地方の観光地に終の棲家を構え、母と二人の老後生活を楽しめるようになって六年足らず。その最期は呆気無いものでした。 当時私は海外駐在中で、クリ…
年賀状整理 これまでの正月と言えば、知人から届いた年賀状を整理するのも一仕事でしたが、それも今は昔。会社関係者との年賀状のやりとりは、海外駐在を機に終わりにしました。帰国後は、会社自体が虚礼廃止の下、同僚や上司との間の年賀状のやり取りを終わ…