生活
信奉の反動 先日、会社のコミュニケーションタイムに先輩社員と雑談をしていた時に、最近亡くなった大江健三郎さんの話題になりました。 先輩は、大江さんの熱心な信奉者だったそうですが、沖縄での集団自決を取り上げたルポルタージュ、「沖縄ノート」が名…
小旅行 妻の体調の変化は先が読めないので、家族旅行の計画を前もって立てることが出来ません。先月、彼女が熱海の梅まつりに行きたいと言った時も、結局、体調が優れないまま、時機を逃してしまいました。 我が家から熱海までは、日帰りするには遠く、泊り…
免許返納 先日、義兄が運転免許証を返納しました。今年の夏に七十五歳になる義兄は、年齢よりも若々しく見え、これまで無事故無違反のゴールド免許保有者でした。 そんな義兄が、昨年末に自損事故を二度起こしました。そして、今月に入って、車庫入れの際に…
発症 今年は花粉の飛散量が過去十年で最大となり、昨年の12倍に達すると報じられています。我が家の女性陣は毎年、これからゴールデンウィークあたりまで大変な時期を過ごすことになるのですが、私は幸いにしてこれまで花粉症とは無縁でした。 ところが、今…
演じる自然体 結婚して三十年も寝食を共にしていると、お互い空気のような存在になってしまい、付き合っていた頃の新鮮さなど思い出すこともなくなってしまいます。 付き合ってた頃は、自分が結婚相手として相応しい人間だということをアピールすることに余…
原動力 以前の記事で何度か人間の欲求について書いてきましたが、私は自分の経験から、欲と言うものは歳を重ねるにつれて無くなって行くものなのだと思っていました。 食欲や性欲は肉体の成長とともに高まり、肉体の衰えと共に鎮まって行く。現に私の肉体の…
コオロギチョコ 先日、下の娘が買ってきたコオロギチョコなるものを分けてもらいました。コオロギと名がついていても粉末状にしたものをチョコレートに練り込んでいるので、口の中に異物感があるわけでもなく、私には何の変哲もないチョコレートバーでした。…
“こうありたい”自分 日常の中での“こうあるべき”自分と、本来の“こうありたい”自分。私は長い間、“こうあるべき”自分こそ人生の目標なのだと考えていました。“こうありたい”自分をある程度犠牲にするのは目標を達成するためにはやむを得ないことと自身に言い…
夢のその先 私が今の勤め先に入社した頃、海外駐在が目標のひとつでした。今思えば、なんて子供じみた目標を掲げていたのだろうと恥ずかしくなってしまいますが、仕事を知らない若造にとっては、“海外で活躍することイコールカッコいい”と短絡的に考えていた…
死の不安 私が小学校に上がったばかりの時でした。父親の経営する会社の従業員の方が亡くなりました。我が家の裏手のアパートに独り暮らしで、朝食も夕食も私たち家族と一緒でしたので、私がずっと親戚のおじさんだと思い込んでいた人でした。 その朝、出勤…
人並み 自分は人並みなのか、周囲の人間よりも優れているのか、劣っているのか – 他者と自分を比較しても、それで自分が変わるわけではなく、また、他者に対する優位性だけを求めて努力するというのも本末転倒です。 自分が誰かを羨んでも妬んでも、立場を入…
物の価値 年長の方からのアドバイスが身に染みて分かるようになるのは、実際に自分が歳を重ねてからなのだと思います。頭では理解しても実感が伴わなければ、行動に移すことはなかなか出来ません。ある日、はっと気づいて過去の自分を恥じたことが何度もあり…
寿司テロ 外食チェーン店での客の迷惑行為が話題になっています。以前も似たような話があった記憶があります。今回の「寿司テロ」にせよ「バイトテロ」にせよ、その結果は、当の本人たちの軽はずみな考えに見合わない深刻なものになることは知らないはずもな…
金づる候補 私の父は六人兄弟姉妹の長子でしたが、叔父叔母たちは、父の事業が傾き始めた途端に疎遠になり、私自身も父方の親類との付き合いはありません。 先週、叔母の一人から私に電話がありました。もう会うこともないだろうと思っていた人の一人でした…
菓子折り 今までもブログの記事を書く時には、その場で頭に受かんだことを書き留める感じでしたが、それにしても、最近の私の思考は自分でも取り止めのないものだと思っています。 先日、義母と妻の話の記事で娘のランドセルのことに触れました。そのランド…
蟠り この春に就職を控える下の娘から、配属先によっては独り暮らしになるかもしれないと聞かされました。まだ確定ではないものの、心配性の妻にとっては大きな不安の種になりました。 娘たちはいつか巣立っていくもの ‐ 心の準備は出来ていたはずなのに、い…
家計簿 新年も半月余りが過ぎてから、今年の家計予算を立て忘れていたことに気がつきました。例年なら十二月に入ると何度もページを捲ってヨレヨレになった家計簿を読み返しつつ、妻と新年の家計予算の作成に取り掛かるのですが、今年はまだ昨年十二月分の家…
乾燥肌と手荒れ 乾皮症気味の私にとって、空気が乾燥する冬は厄介な季節です。かゆみを伴う肌のガサガサを抑えるため、保湿クリームが手放せません。 もう一つの冬場の悩みは手荒れです。洗い物が多い夕食後は食洗器のお世話になりますが、それ以外は手洗い…
良い眠り 三年前に体調を大きく崩した時、診察を受けたお医者さんから睡眠不足を指摘されました。当時の平均睡眠時間は三時間から四時間程度でした。 私は学生時代からショートスリーパーで、それが自分に合っているのだと思い込んでいました。ただ、今振り…
同居反対 私は二週に一回の頻度で母の様子見をしてきましたが、コロナ禍以前は、仕事の都合で妻に代わってもらうこともしばしばありました。結婚当初から、妻は実の息子である私よりも母と馬が合い、嫁姑問題とは無縁で、将来母と同居するのも厭わないことを…
呆気無い最期 過去の記事で何度か触れましたが、私の父親は六十六歳でこの世を去りました。事業を畳んで、地方の観光地に終の棲家を構え、母と二人の老後生活を楽しめるようになって六年足らず。その最期は呆気無いものでした。 当時私は海外駐在中で、クリ…
年賀状整理 これまでの正月と言えば、知人から届いた年賀状を整理するのも一仕事でしたが、それも今は昔。会社関係者との年賀状のやりとりは、海外駐在を機に終わりにしました。帰国後は、会社自体が虚礼廃止の下、同僚や上司との間の年賀状のやり取りを終わ…
在宅勤務での仕事が主になってからの二年余りで、家の中の様子が大きく変わりました。それまで、共働きで平日は留守にしていることがほとんどだった我が家は「片付かない家」でした。 それが、妻の闘病生活で様子が一変しました。妻にとっては我が家が病室で…
当てに出来ないもの バブル崩壊後に就職した私は、入社以来これまで、景気の良さを実感したことがありません。いつかまた景気は戻ると期待しながら、気がつけば定年まで片手で数えられる年齢に達してしまいました。 過去に何度か触れましたが、結婚当初に初…
業務終了 今年も残すところあとわずかとなりました。 週末は、家族四人で小ぢんまりとクリスマスパーティーを楽しみましたが、今年はどういう風の吹き回しか、娘二人が料理を担当することになり、私と妻は、予約してあったケーキの受け取りとお酒とつまみの…
職業病 毎年十二月に人間ドックを受診することになっていたのですが、今年は予定していた週に酷い風邪をひいてしまったため、年明けに予約を変更してもらいました。 以前は、人間ドックは憂鬱なイベントでした。肝臓の数値や尿酸値が高めで、毎回お医者さん…
快復途上 一週間ぶりに仕事に復帰したものの、何となく本調子ではない状態が続いています。倦怠感とまでは言えないものの、仕事をしていても集中力が続かず、小まめに休憩しながらなんとか目の前の業務をこなしています。 若い頃なら、風邪は働きながら治す…
発熱 先週、月曜日の昼くらいから悪寒と倦怠感を覚えたため、熱を測ってみると思いのほか高く、午後休暇を取って地元のPCR検査センターで検査を受けました。結果が判明するのは翌日でしたが、帰宅後、私は寝室で自主隔離生活を始めることになりました。 この…
食事の習わし 妻と私は、結婚してからの四年余りの間共働きでした。家事の分担は公平にしようと思っていながらも、帰宅時間はいつも私の方が遅く、平日は先に帰宅する妻が夕飯の支度をしてくれていました。 帰宅が早いとは言え、妻も疲れて帰ってくるわけで…
陰口 昭和の刑事ドラマなどで出てくる脅迫文は、新聞から切り抜いた活字を組み合わせて作ったものが定番でした。子どもの頃、お遊びで新聞や雑誌を切り抜いて“脅迫文”を作っていて親に酷く叱られたことを覚えています。 下らないことをしている暇があったら…