和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

歯がゆい思い

使えない有休

年度末が近づき、人事部からは有休消化を促す“お触れ”が回ってきました。かつて、残業時間“ほぼ”ゼロを達成し、有給消化率も九割を超えた我が部署ですが、それも今は昔。業務量はそのままに欠員が常態化している今の体制では、与えられた有休の半分も使えれば御の字。これから忙しくなる年度末までの間に休みを取る雰囲気ではありません。

欠員が常態化していても、傍から見れば仕事は回っています。いや、仕事が勝手に回ることなどなく、残された部員が少しずつ負担を増やしてなんとか仕事を回しているのです。それは、あくまでも欠員が補充されるまでの間の“辛抱の時期”。しかし、そんな異常事態の中で仕事を続けていれば、やがては疲弊してしまいます。

有休や産休・育休、社員が働きやすい制度は立派に整っていても、周囲に気兼ねなく使えない制度は無きに等しいのです。

 

歯がゆい思い

今の職場のピリピリした雰囲気。たまにしか出社しない私はそれを感じ取ることが出来ますが、上司や同僚はそれほど深刻に受け止めていないようです。

思うに、一人一人が自分のことで精一杯で、隣の席の同僚を気遣うだけの余裕がないのでしょう。仕事を回すことに汲々として、生産性や働きやすさは二の次なのです。

権限のない今の私の言葉は、上司からすれば、暢気な人間の戯言でしかありません。

ほんの数年前に、残業ゼロを達成した部署の顔ぶれはほとんど変わっていません。同じ顔ぶれの組織の雰囲気がこんなにも変わってしまったことに、私は歯がゆい思いを感じつつも何もできないでいます。