和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

2022-01-01から1年間の記事一覧

食欲と胃袋

食べ放題、飲み放題 若い頃は、食べたり飲んだりしてお腹が満たされると幸せな気分が味わえました。嫌なことがあった時に自棄食いや自棄酒に走るのは、健全なストレス解消法では無いのは分かりきっていることですが、当時の私としては、胃袋が一杯になれば心…

会社と社員のすれ違い(2)

自己都合退職は悪 私の勤め先では、すでに人材不足は“対処すべき課題”から“喫緊の問題”になりました。放置すれば、新規事業の立ち上げなどままならず、例えチャンスが到来しても事業を展開する余力を失ってしまいます。それどころか、既存の仕事も立ち行かな…

会社と社員のすれ違い(1)

仕事のオンオフ 今年も残すところ3か月余りとなりました。 かつての私にとっては、毎年ここから来年の3月まで、胃が痛くなるような時期が続きました。事業計画や予算、来年度の人員計画、部下との面談。仕事が立て込んでくると、いくら自分で“仕事スイッチ”…

本と音楽の古い話

八重洲ブックセンター 東京駅の八重洲口から目と鼻の先に八重洲ブックセンターがあります。開店当初、まだ小学生だった私は、新し物好きの父に連れてこられたのを覚えています。 今のようにネットの無かった時代は、自分の求める本を書店で探すのが楽しみで…

全員参加型家事

家事見習い 以前、名も無き家事について記事を書きました。 lambamirstan.hatenablog.com lambamirstan.hatenablog.com これまで夫婦で家事を分担していた時は気がつきませんでしたが、妻の闘病生活が始まり、私の家事の“相棒”が娘たちに交代してから、我が…

良しとする心

決められない人 私たちは生きて行く過程で数えきれないほどの取捨選択を繰り返します。 外出する時に着る服、食事のメニュー、デートの場所など、日常生活の中で生じる他愛も無い選択もあれば、進学、就職、結婚など人生の転機となる決断を迫られる重大な選…

神頼みと奇跡

神頼み 妻の父親は二十年ほど前に胃癌で亡くなったのですが、高齢のためか進行が遅く、お医者さんの見立てよりも長く生きることが出来ました。 病院は終末医療を受けるに相応しいホスピスを紹介し、妻の兄姉は父親を転院させることを相談したそうですが、義…

娘の気づき

運の良い娘 下の娘の就職先が決まり、親としてはほっと一息つけたのですが、当の本人は最近少し沈みがちです。内定が決まった会社の人事担当者から字の汚さと語彙力の低さを指摘されたのが理由のようでした。 これまで内定先とのやりとりは主にメールで、送…

罰ゲーム

ささやかな下心 私は特定の宗教の信者ではないので、前世もあの世も信じていません。その存在は否定しませんが、実際に自分で見てもいないものを信じることは出来ません。 この世界で生まれて、この世界で死ぬことになる自分は一度限りの自分です。自分が死…

シンプルに生きる

身の丈に合った生活 私はこれまで投資と呼ばれるものをほとんどしてきませんでした。 唯一の例外は、最初の海外駐在後に始めた投資信託でした。妻と相談して、僅かながらのお金を勉強のために使うこととしました。 その時に妻と決めたことは、最長でも六十歳…

終活の手伝い(2)

老いる母 母は、まだ人の世話になるほど老けてはいないと言いますが、傍から見れば、すでに安心して独り暮らしさせておける状態ではありません。 家の中の様子を見ると、明らかに三年前と比べて母の衰えが進んでいることが分かります。整理整頓は行き届いて…

終活の手伝い(1)

三年ぶりの母との再会 先週後半から少し遅めの夏休みを取って母親の様子を見に行きました。月に数回の電話でのやり取りはしていたものの、コロナ禍で顔を合わせるのを控えていたため、母と直接会うのは三年ぶりということになります。 齢八十に差しかかった…

自分に与えられた時間(2)

父親としての役割 私たちの娘二人は、海外駐在中に誕生しました。当時、男性社員は、子の出産に際して三日間の“特別休暇”が付与されましたが、実家からのサポートの無い中での三日間の休暇はほとんど役に立つものではありません。 駐在先での出産は、私たち…

自分に与えられた時間(1)

残業ゼロのしわ寄せ 私が管理職だった頃を振り返ると、自分や家族のための時間がとても限られていたことに改めて気がつきました。当時は、会社での仕事と睡眠を差し引いた残りが、自分と家族に与えられた束の間の時間でした。 私はそれを普通だとは考えてい…

親と子の葛藤

親と子の葛藤 今年は義母が無くなって満八年になります。一昨年、七回忌を執り行う予定でしたが新型コロナの影響で延期となり、遅ればせながら来週末に二年遅れの法要を執り行う予定でした。久しぶりに兄弟姉妹とそれぞれの家族が集まるので、菩提寺での法要…

仕事と健康

自分の体は自分で守る 私は学生時代にいくつかアルバイトを掛け持ちしていましたが、かなり忙しい毎日を送っていながら体調不良でダウンすることはありませんでした。若くて体力が有り余っていたこともあったのでしょうが、仕事で思い悩むことが無かったから…

偉いと思ったら終わり

役回りとプライド 誰かに対して頭を下げることは決して恥ずかしいことではありません。私は仕事柄、これまで官庁や金融機関とのやり取りすることが多かったのですが、許認可の取得や融資の承認のために何度と無く頭を下げました。 勝手が分からない後輩社員…

妻の不機嫌

火傷 先週、妻が左手を火傷したので、近所の総合病院に連れて行きました。私の仕事の打合せが延びて夕飯の支度の時間を過ぎていたため、妻が気を利かせて準備を始めてくれたのですが、鍋に沸かしていた熱湯を誤って手の甲にこぼしてしまったのです。患部をす…

人材争奪戦

会社に求めるもの 私の勤め先の若手社員と話をしていると、長く勤められる会社よりも、自分を成長させてくれる会社を、また、勤続年数に応じて昇給する年功制よりも自身の経験や能力を正当に評価してくれる会社を志向していることが分かります。 会社側は、…

普通の生活

低空飛行 私は入社直後に地方の事業所の労務課に配属になりました。給与関係の仕事をしていると、年代毎にもらえる給料が見えてきます。自分もこの会社で働いていれば、五年後、十年後にはこのくらいの給料がもらえるのか、などと勝手に期待していました。 …

趣味の世界

暇つぶし 趣味と言うのは、それに興味の無い他人から見ればお金と時間の無駄使いにしか見えないものなのかもしれません。 読書は若い時からの趣味だったのですが、ここ数年、読書量は激減していました。書店に立ち寄る頻度は以前から変わりませんでしたが、…

薄氷の上の自分

休職中の同僚 私の部署に病気休職中の同僚がいます。彼が休職扱いとなったのは昨年の八月のことでしたから、もう一年近く自宅療養を続けていることになります。今は会社の産業医が定期的に彼と面談して人事部に報告する他は、私を含め極一部の親しい同僚が時…

思い続ける気持ち

お互いの気持ちは二の次 結婚して三十年近くも経つと、妻も私も日々お互いの気持ちを確かめ合うことなどしなくなりました。海外駐在中は、周りを見渡すと、私たちよりも上の年齢の夫婦でも、人目を憚らずにキスしたりハグしたりするのは当たり前で、そのよう…

穴の開いたバケツ

穴の開いたバケツ 私の勤め先での人手不足の話は尽きませんが、先日人事部から部長以上の管理職に内々に伝えられた要請は、会社の現状を如実に表していると思いました。 それは、自己都合で退職した元社員を呼び戻す“活動”についてでした。それぞれの社員の…

働き方の選択肢(2)

管理職減らし どこの会社でも役位が上がればポストは減ります。私の勤め先も例外ではありません。かつては、幹部社員は本社のポストに“空き”が無ければ、子会社や関連会社の役員や管理職への道が残されていました。 ところが、ある時期、不採算事業からの撤…

働き方の選択肢(1)

一括転換 私の勤め先では数年前の一時期、働き方の多様化を図ろうとして、“ダイバーシティ推進グループ”を立ち上げました。キャリア採用で獲得した女性幹部社員をリーダーに「ワークライフバランス」、「シルバー人材の活用」、そして「女性社員の活躍支援」…

空回りする人材育成

時間管理のマトリックス 私が若手社員だった頃に上司や先輩から読むように進められた本の中に、スティーブン・コヴィーの書いた「七つの習慣」があります。同著はその後超ロングセラーとなっているので、手にした方も多いのではないかと思います。 この本は…

時間の余裕は心の余裕

奪われる時間 在宅勤務によって自分の時間が増えたと言う話は過去の記事で何度か触れましたが、それに加えて、担当している業務が自分のペースで進められるので、勤務時間全体に余裕が生まれました。 時間的にゆとりを持って仕事が出来る状態になったことも…

睡眠と体調

心の平穏 私は加齢による気力や体力の衰えは、多少抗うことは出来ても認めて付き合っていく他無いと諦めていましたが、若い時の筋力や瞬発力を取り戻すのは無理だとしても、持続力・スタミナに関しては、ある程度の年齢を越えても改善の余地があるのではない…

休みたい時に休むこと

目標は有休未消化ゼロ 間もなく夏休みシーズンとなりますが、私の勤め先は全社的な夏季休暇が無いので、各自が有給休暇を消化して夏休みを取ることになります。 今の部署では、私が部長職の時から部員には予め年間の休暇スケジュールを立ててもらって有休未…