和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

内緒の話(3)

余計なお世話 入社3年目のことでした。当時、私は結婚と同時に本社に転勤となり、同じビルの関連会社に出向していました。その会社は同業他社や商社との合弁会社で金融機関からの借り入れもあったので、それぞれの会社からの出向者の寄せ集め社員で構成され…

内緒の話(2)

仕事とプライベートの距離 社内の人間関係は昔と比べてドライになったと思います。仕事とプライベートの線引きをはっきりさせている社員が増えました。 以前、私がまだ社内のHR委員会の属していた頃、若手・中堅社員の社外流出の理由を上下関係の希薄さに求…

内緒の話(1)

言わない約束 今でも家族の間で笑い話のネタになるのエピソードがあります。 下の娘がまだ幼稚園に上がる前、妻がとある資格試験にめでたく合格しました。私は妻が以前から欲しがっていた財布をお祝いに買うことを思い立ちましたが、平日は時間が無かったた…

危機感と現実の問題

あちらとこちら 社員の意識調査を題材に部内でディスカッションをすると言う話がありました。先週、部員を4~5名ほどの三つのチームに分けて議論しました。 lambamirstan.hatenablog.com 私は部長に議論への参加を促しましたが、自分がいない方が忌憚の無い…

梅酒作り

一周回って 新型コロナ対策の一環と言うとやや大袈裟ですが、極力外出を控えるようにしていた時期から大手スーパーの宅配サービスを週に2回ほど利用するようになりました。予め購入する品物を決めておくので無駄な買い物が減り食費が抑えられるようになった…

共同生活のルール作り

続く治療 闘病中の妻は、5月の連休以降血液検査の数値が良くないことから、約1か月半の間抗がん剤による治療を中断していましたが、今週から投与する薬を体への負担が少ない分子標的薬に変えて治療を再開することとなりました。 主治医の先生からは、今度使…

優越感とは

悪事千里を走る 在宅勤務の開始以来、部内の人間が一同に会する機会がほとんど無くなったことから、人事部は各部単位、あるいは課単位で“コミュニケーションタイム”を設けることを推奨しました。 私の部では、全員が会話に参加できるように課ごとでは無く、…

会社の思惑 社員の思い

言うことを聞かない社員 私の勤め先では4月1日が大規模な人事異動のタイミングなのですが、年々人のやり繰りに苦慮する度合いが高まっているようです。 それは、単に人手不足だけでは無く、転勤や駐在、あるいは昇格を拒む社員が増えつつあることも理由のよ…

気持ちを留め置く場所

つながり続ける世界 今のご時世、携帯電話を持たない人を探すのは難しいと思います。私の母は、その“探すのが難しい”部類に属しています。 母は八十半ばで独り暮らしの身なので、何度か携帯電話を持つように促したのですが、「固定電話で十分」と言い、息子…

危機意識と緊張感

意識調査 社員の意識調査。私の勤め先では、たまに思い出したように意識調査を行ないますが、それが何にどのように活かされているのかは分かりません。 最近、意識調査を行なった主管部から各部に対して、回答結果をたたき台にしてディスカッションを行なう…

効率化のジレンマ 再び

不信感 私の元部下で現在の上司でもある課長が、今月一日付で異動となりました。後任は決まらず、当面の間は部長が課長の職務を代行することになります。 私は部長から課長の様子がおかしいと聞かされていました。部長がそれに気がついたのは4月の組織改編の…

老木の余命

優しい総括 私の勤め先のように減点主義の会社では、ひとたび考課表に×がつくとそれを消すことはほとんど不可能です。大胆な挑戦や画期的な改革は得てして煙たがられ、如何に失敗しないかを探ることが“成功のカギ”となります。 事業が失敗に終われば誰かが責…