和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

妻のわがまま

夜中のアイス

妻のわがままは今に始まったことではないのですが、ここ最近はリクエストが子供じみているような気がします。

 

先日の夜中、妻が寝付けず、冷たいものが食べたいと言い始めました。闘病生活のストレス発散か、私を困らせて喜んでいるのか – それで妻の気が晴れるのであれば、おやつ代と私のコンビニまでの往復の散歩は大した負担ではありません。

 

私がコンビニに出かけようと身支度をしていると、娘たちもごそごそと寝床から這い出してきて私に買い物を言いつけます。

 

深夜零時過ぎに大の大人が四人してアイスクリームを食べている家庭はどのくらいいるのだろう、と私はつまらないことを考えつつ、猛暑がしばらく続きそうなのでファミリーサイズのアイスを買っておくことを提案すると、妻は、「家にあったら食べたいと思わない」と、目の前にないものだから無性に口にしたくなるのだ言うのでした。

 

花火

この週末は地元 – 正しくは隣の自治体 ‐ の花火大会が四年ぶりに開催されました。隅田川の花火大会ほどではありませんが、以前に見物した時には大変な混雑ぶりだったことを記憶しています。

 

今年は、各地の花火大会が大変な賑わいとなっていることが報じられていたので、地元の花火大会も例外ではないことが予想できました。

 

妻が花火大会を見に行きたい気持ちは分かりますが、途中で体調が悪くなればつらい思いをするのは妻本人です。私は妻を説得して何とか花火見学を思いとどまらせましたが、彼女は“交換条件”として、家で花火がしたいと言い出しました。

 

我が家の両隣はまだ小さいお子さんがいますが、家の前で花火をしているのを見たことがありません。我が家は家の前で花火をすることなど考えもしませんでしたが、お隣のご家族は花火の音や煙が近隣トラブルになることを心配して、これまで遠慮してきたのかもしれません。

 

私は両隣のご家族に花火のお誘いをしました。もし、嫌がられれば妻の“交換条件”は断念せざるを得ませんでしたが、幸いにしてご両家とも快く私の提案に乗ってくれました。

 

家の前は三家族共有の私道なので、誰かに迷惑をかけることはありません。子供たちが少々騒いだとしてもどこかからクレームが来ることもないでしょう。

 

そして始まった三家族の小さな花火大会。妻はお隣のお子さんたちに交じって、子どものように楽しんでいました。娘たちがまだ小さかった頃の妻もそうでした。子供の時分、家で花火などしたことがなかったと言う妻は、自分が子どもに戻れる機会を探していたのかもしれません。そう考えると、妻の日頃のわがままもかわいく感じられるようになりました。