和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

お金を貯める方法(2)

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消極的な資産運用

バブル崩壊後に「財テク」の失敗で大変な目にあった人が身近にいたため、私はあまり資産運用に前向きではありません。これまで私が行った「資産運用」は預貯金以外では投資信託だけです。これは、最初の海外駐在から帰国後、私が30代前半のときに始めたものですが、“始めた”とは言っても、その後はずっと預けっ放しで運用報告書に目を通すこともなく20年近く放置していました。解約したのは2度目の駐在から帰国したときでした。結局20年近く預けて元の3倍強にまで額が増えていました。もっと資産を増やす方法はあるでしょうが、私としては少しでも額が増えただけで御の字でした。

 

借金はしない

前回書いたとおり、私の父は借金返済に窮し、結局家を手放さなければならなくなりました。そんな父の姿を見て、できれば借金はしたくないという思いがある一方、将来家を建て子供を育てるとなると、借金は避けて通れない。当時の上司も会社と金融機関それぞれから借金をして家を買っていたので、みんなそうしているのだろうと思っていました。

 

しかし、40代半ばの上司からは、飲みに行くたびに愚痴を聞かされました。家1軒買うのに2軒分以上の借金を払わなければならないこと、定年までローンを返し続けて、その上退職金もつぎ込まないと完済できないこと・・・。バブル期に組んだローンの金利がいかに高かったか、今の若い方々には想像できないことでしょう。また、会社から借金をして家を買ったばかりの社員に限って、なぜか地方や海外への転勤が命ぜられることが分かりました(私の会社だけではないということは後から知りましたが)。転職したくても会社からの借金があるため断念した社員も見てきました。

 

当時私は結婚して2~3年頃だったと記憶していますが、高金利のローンを定年までずっと返し続けることや、会社の言いなりになることは絶対に避けたい。借金だけはしないと決意しました。

 

つもり貯金でお金が積もる      

さて、私たちの新婚生活は都内の社宅で始まりました。最寄り駅から徒歩で10分とかからず、また、買い物もスーパーや商店街が徒歩圏内にあったので、生活するにはとても便利なエリアでした。転勤前から所有していた車は駐車場に置きっ放しで、滅多に乗ることも無くなってしまったので、思い切って処分しました。以来私は海外駐在中を除けば、車を所有していません。どうしても車が必要なときはレンタカーです。そして、もし車を持っていたら使うはずのお金(新車購入代の他、ガソリン代や車検代相当)を会社の財形貯蓄に回しました。いわゆる“つもり貯金”です。財形貯蓄は引き出すのに手続きが面倒なので、強制的に貯金をするには便利だと思います。財形貯蓄でなくても給与口座から自動で積み立てできる預貯金であれば、強制的に貯金する点で効果は同じです。一番大切なことは目的外で引き出さないこと。我が家は財形貯蓄の目的を「将来の家購入のため」として、その日が来るまではどのような理由があっても引き出さないことにしました。この後、奨学金と会社からの借入金(結婚資金)の返済が終わったので、“奨学金を返しているつもり貯金”を開始することになります。

また、給料の昇給分も預貯金に回しました。こうして、結婚してから、娘が生まれるまでの4年間は毎年ほぼ同じ支出額で生活をしていました。その後、上の娘が生まれた時は、最初の数か月を過ごしてみて目指す生活費を決めました。下の娘が生まれた時も同様です。こうして、今日まで娘たちの成長に合わせて食費や衣料費、教育費が増えましたが、私たち家族の生活のレベル感は、結婚当初とほとんど変わっていません。

 

倹約は楽しまないと続かない    

生活のレベル感と言ってもなかなか説明が難しいですね。これは個々人の価値観に関わるものですから。要は「自分の身の丈にあっている」と感じるレベルです。私たちも結婚当初、これは無駄、これはもったいない、などとあれこれ話し合いながら、どの程度の倹約ならストレスを感じずに、楽しみながら長続きさせられるかを模索して、今の生活レベルに落ち着きました。どこのご家庭でも程度の差こそあれ、倹約されていると思いますが、どちらかが一方的に倹約することを“宣言”してもうまくいきません。双方が納得の上で協力することが欠かせません。

 

最後に、私たちの新婚時代のちょっと風変わりな節約術(?)をいくつか紹介します。

- 散髪はお互いにする。他人の髪を切るのがこんなに難しいとは思いませんでした。

- 部屋着は着尽す。靴下の穴、Tシャツの襟や脇のほつれは、その都度繕います。もうこれ以上無理、となったら雑巾になります。

- 冬のボーナスまで暖房は使わない・・・という決まりを作りました。当時住んでいた社宅は気密性が悪く、冬の寒さは本当に身に沁みました。寝るときはかいまき布団(皆さんごぞんじですか?)を使っていました。

 

このうち、散髪については妻も私もそれぞれの腕があまりにも悪過ぎたため、1年も持たずに断念しましたが、それ以外の2つのルールはまだ続いています(!)。

 


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