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土地探し・家作りは大変(6)

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土地探しは体力勝負

電車での通勤・通学のことを考えると、土地選びは周囲の環境の善し悪しもさることながら、最寄り駅までの距離や、夜間の治安も重要なポイントとなります。「これは」という物件が出てきたときは、日中、日没後、平日、週末と、時間帯や曜日を変えて現地に何度も足を運びました。駅から土地までの経路だけでなく、周囲の様子も注意が必要です。その際、必ず家族のだれかを連れていくこと。複数の目線でチェックすることはとても大切です。前回お伝えした、事故物件公示サイトや事件事故発生マップなどを駆使しての確認も行いました。

 

最初の土地探しツアーから一夜明けた日曜日。私と妻は早めの昼食を済ませて、件の土地に向かいました。娘の学校の最寄り駅です。現地まで徒歩30分。10月とは言え、歩き始めてしばらくすると汗ばむくらいの陽気。おまけに緩い坂道が現地に近づくにつれ勾配を増していきます。通勤・通学のことを考えると、自転車かバス利用の距離だと思いました。

 

ようやく現地に到着。物件は住宅地の北端に位置しています。昨日は夕暮れ時だったので分かりづらかったのですが、残された古家はかなり年季が入っていて、元々は白かったと思われる吹付の外壁も雨染みでくすんでいます。二世帯住宅のようで、家の南側と北側にそれぞれ玄関があります。古家のせいで土地の広さはよく分かりません。そこから南に向かって道路が延びでおり、それを挟んで家々が並んでいます。日曜日の午後なのに子供が遊ぶ声なども聞こえず、人気を感じません。バス停は来た道からさらに先に進みます。鬱蒼と茂った森の中に散策道が延びており、そこを下り、畑に挟まれた道を抜けるとバス停のある道路に出ました。歩いて5分とかからない距離です。さて、ここからバスで駅に向かいます・・・と思いきや、一時間に3本しかバスが来ません。平日のバスの本数も思ったほど多ありません。結局、時間がもったいないので私たちは今来た道を引き返しました。散々歩かされて不機嫌な妻は文句たらたらです。一方、私にとっては、土地の形がいいことと静かな住環境は魅力的で、通勤・通学が多少不便なことはあまり気にしていませんでした。

 

お気軽にプランニングを依頼

初めて恋に落ちた人と結婚したい。土地探しもそれに似ているのかもしれません。最初に気に入った土地を何としてでも手に入れたい・・・。妻はあまり乗り気ではなかったのですが、ひとまず、どのような家が建つのかプランニングだけでもしてもらおうと言って説得しました。

 

モデルハウスを訪問して以来コンタクトが続いている大手ハウスメーカーのA社、B社、それにC社。A社の施工例はすでに見させてもらいました。B社、C社とも近々見学会に行く約束をしておりました。各社からは「お気軽にプランニングの相談にいらしてください」という主旨の言葉を頂いていたので、本当にお気軽にプランニングのお願いをしてしまいました。3社ともすぐに打ち合わせをしたということで、平日の仕事帰りや、次の週末、日をずらしてアポを取りました。

 

場所は住宅展示場のモデルハウスです。打ち合わせは各社1時間前後。不動産屋から入手していた地積測量図は予めメールで各社に送っています。建てられる家のサイズを確認した後、私と妻は希望の間取りや好きな色、和風・洋風の好み等を聞かれました。各社ともに次回の打ち合わせは1週間前後先。それまでにプランニングと費用概算も用意すると言います。どの会社も営業の方が自分のライバルが気になるようです。私は隠し立てする意味がないと思い、どこのハウスメーカーさんにプランニングをお願いしているのかを話しました。

 

「さすが、大手は仕事が早いなあ」と感心する私。もうすぐ自分だけの部屋ができることを無邪気に喜ぶ娘たち。対照的に妻はいまひとつ乗り気でない様子。プランニングを勝手に進める私への不満かと思いきや、「嫌な感じがする」と曖昧なことを繰り返すばかり。こうしていても埒が明かないので、次の休みにもう一度土地を見に行くことにしました。

(続く)