和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

娘の独り暮らし

下の娘が来月から独り暮らしをすることとなりました。

私と娘の通勤時間はほぼ同じで、片道一時間少々。在宅勤務に慣れてしまった私は、通勤を面倒と思うようになりましたが、私の一世代上の先輩方の中には片道二時間超の通勤を定年まで続けた猛者(?)もいました。それを考えれば、一時間程度の通勤は許容範囲内です。

しかし、娘は職場から家までの移動時間を減らして、資格取得のための勉強時間を増やしたいと言います。表向きは立派な理由をつけていますが、実のところ、この一年間、娘が飲み会の帰りに電車で寝過ごして、他県から大枚を叩いてタクシーで帰宅したことが何度か(何度も?)あったことを私は知っています。

独り暮らしの本当の理由はともあれ、娘としては職場の近くに引っ越すことがプライベートの時間を確保するのに最善と考えたのでしょう。それでいいのだと思います。

妻は娘の家探しに関わりたい気持ちが満々でしたが、私が止めました。下の娘も上の娘も、親が口出しする年齢はとうに過ぎているのです。

とはいえ、妻を諫めた私自身、これまで娘たちから頼りにされることを煩わしそうな素振りをしながら喜んでいたところがありました。娘の独り暮らしの話を関心なさ気に聞いていても、内心は心配しているのです。結局のところ、妻も私もまだ子離れが出来ていないのかもしれません。