和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

健康について

過ごしやすい季節がようやくやってきましたが、暦の上ではもう冬がそこまで来ています。

今は週に二日・三日の出社の他は在宅勤務で仕事をしています。行き帰りの電車の中でマスクをしている人の数は半々程度でしょうか。職場ではマスクをしている社員はすっかり少数派になっています。

私は少数派です。季節に関わらずマスク着用が習慣になっています。その効用がどれほどかは分かりませんが、マスクのおかげでほとんど風邪をひかなくなりました。気持ちの問題だけなのかもしれませんが、自分を安心させるためにマスクを手放せなくなってしまいました。

以前は自分の健康状態を気に掛けることはありませんでした。慢性的な疲労は歳のせい、風邪をひくのは気の緩み ― 具合が悪いときでも騙し騙し仕事を続けながら体調を回復させようとしていました。

少なくとも、コロナ禍以前は、高熱で動けなくなるほどの重症でもない限り仕事をしていました。周りを見渡して、自分もそうするのが普通のことと何の疑問も持ちませんでした。

ほんの数年前の話です。

もし、私が立て続けに体調不良に遭い、専門医から働き方を改めるように忠告されなかったら、そして、ほぼ同時期に妻の病が見つからなかったら、私はそれまでの働き方を見直すことも、家族との関わり方を考えることもせずに過ごしてきて、健康面でも生き方の面でも悪い状況に陥っていたかもしれません。

そう考えると、自分が最悪の事態だと思っていたあの頃は、本当は自分にとって最良の転機だったのでしょう。「人間万事塞翁が馬」なのだと思います。