今年も残すところ二週間となりました。
過去の記事でも何度か触れましたが、歳を重ねると時間があっという間に過ぎていくように感じます。一昨年よりも昨年、昨年よりも今年、一年はより短くなり、より愛おしくなりました。
過去には、年末年始を出張先で独り過ごしたこともありました。大晦日の夜まで自室で仕事をしていて、娘たちに泣いて怒られたこともありました。
あの頃の私にとって年末年始の家族とのひと時は、“来年やり直しのできるもの”だったのです。家族との時間はいつでも取り戻せると思って ‐ それを言い訳に、私は目の前の仕事をこなすことしか考えていませんでした。
年末年始の休みだけではありません。娘たちの誕生日、学芸会や運動会。これまで仕事を理由に後回しにしたことだらけです。やり直しがきかないことなど分かっていたはずです。分かっていることから私は目を背けて続けていました。
父親のいない夜や休日を妻と娘たちがどのように過ごしていたのか。私の頭の片隅に常に引っかかってはいたものの、家族との時間はいつも後回しになり、家族もそんな私にはあまり期待しないようになりました。
休日出勤の私を残して、妻と娘が義姉宅に泊りがけで出かけることもしばしばでした。灯りの消えた自宅に独り帰る寂しさを感じながらも、私は身から出た錆と自分を納得させようとしました。「家族が大事」と口では言っていても、実際の行動がそれに伴っていないのですから、家族が愛想をつかしても私は文句を言える立場ではありませんでした。
自分の時間が早く流れていることに気が付いて、妻との時間が、「定年になったらゆっくりと」などと悠長に考えている場合ではないと悟り、ようやく家族と過ごす時間の有難みを直視できるようになりました。
今年の年末は仕事納めの翌日から一泊二日で小旅行となりました。大晦日から年明けの三が日は家でのんびりと年末年始を過ごすことになりそうです。
ここに至るまで、愚かな私はとても長い月日を無駄にしてきました。妻と娘たちと私。家族四人の時間をこれからも大切にしたいと思います。