和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

欠員埋まらず

 

 

私の部署のキャリア採用活動。これまで私は書類選考と一次面接を担当してきましたが、先日“退職宣言”をした際に、私は部長と課長に採用活動の仕事を遠慮したいことも伝えました。会社を辞める人間がやる仕事ではないと考えたからです。

課長は、「忙しいから」という理由でキャリア採用の仕事を自分で担う気はなさそうでしたが、単に興味がないからだということは分かっていました。

着任早々、欠員補充は不要と言い放った課長でしたが、こればかりは部長に諭されて渋々受け入れた模様です。課の仕事が回っているのは、残っている部下の面々が何とか回していただけの話です。

キャリア採用での人員補充は喫緊の課題で、しかも、頼りにしてきた中堅社員も今月いっぱいで会社を去ってしまうので、募集数は“一名”では足りなくなってしまったのです。

今さら“たられば”の話をしても無意味ですが、もし、もっと早くキャリア採用で欠員を補充できていれば、もし、課長の交代がなく、今まで通り中堅社員を中心に仕事を回せていれば ― 職場の様子は大分変っていたのではないかと思います。

私はキャリア採用活動について、折衷案として書類選考だけは続けることとしましたが、面接官の仕事は固辞しました。半年後に退職する立場で、候補者に会社の魅力を売り込む役目は受けたくありません。

今月いっぱいで退職すると聞いていた中堅社員ですが、退職日は九月末だと知りました。彼は先週半ばに最終勤務日を迎え、有休と代休の消化を開始しています。

私が部長職だった頃のかつての部下で、信頼して仕事を任せられる人間はこれでゼロになりました。管理職と若手社員の橋渡し的な存在が抜けた組織にエンゲージメントを高揚させる化学反応など期待できません。欠員で虫食い状態になってしまった課は別の課と合併させてしまうのが得策なのかもしれません。