和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

食習慣の見直し

産業医面談

私の勤め先では、健康診断や人間ドックの結果が出た頃に産業医との面談があります。三年くらい前まで私は肥満の境界線上を行ったり来たりしていて、尿酸値も高めで、毎年、産業医の先生からは体重を減らすように注意を受けていました。

 

それまでも、私としては適度な運動を心がけてはいたものの、夜の付き合いや不規則な食生活のため、決して健康体ではありませんでした。そのことは自覚してはいたのですが、生活全般を見直すことに前向きになれずに、ずるずると生きてきました。

 

ところが、二年余り前の妻の闘病や私自身の体調不良をきっかけに食生活の見直しをしてからと言うもの、体重は順調に減少し、昨年の産業医との面談の時点では標準体重となり、おまけに尿酸値も正常な値になりました。今回の人間ドックの結果も良好でした。

 

食習慣の見直し

二年余り前の妻の闘病と私自身の体調不良は、我が家の食生活を見直すきっかけになりました。私が通った内科の先生からは、食事内容と併せて食事を摂る時間帯に注意するように言われ、「夜は軽めの食事を早めの時間に取る」ことを教わりました。妻の主治医の先生からは、「NGの食材」は無いと言われ、出来るだけバランスの良い食生活を心がけるように言われました。

 

闘病生活開始直後は、私や娘たちと、妻の食事を分けて作っていたのですが、そのような手間を長く続けられるわけがありません。しばらくすると、妻用のメニューが家族全員の食事になりました。

 

食卓には常に多めの野菜が並び、食事は総じて塩分控えめ、揚げ物など油を多く使うものは避けました。油もサラダ油からオリーブオイルに代えて、サラダのドレッシングや炒め物等に少量使う程度。以前、よく作っていた鶏のから揚げは、油で揚げる代わりにオーブンで焼く方法にしました。

 

食事の順番とスピードも大切です。最初に野菜をゆっくりと味わいながら多めに摂ります。これにより主菜や白米を口にする前にある程度の満腹感が得られます。今までは、無意識のうちに食べるための時間をもったいないと思っていた私は、どちらかと言えば早食い派だったのですが、あえてゆっくりと箸を進めることで、食事を味わう楽しさを知り、それに伴って、以前よりも少量の食事で満足できるようになりました。

 

また、お酒を楽しむのは、週末で、かつ妻の体調の良い日に限るようにしました。元来お酒好きの彼女への気遣いから始めたことでしたが、習慣化していた飲酒を止めて、たまに嗜む程度にすることで、お酒が美味しく楽しめるようになりました。

 

食事もお酒も長く楽しむためには、程々が良いのかもしれません。以前はお酒が苦いと感じる時でも、無理に楽しもうとしていた私でしたので、「程々が良いのかもしれない」などと分かったような口をきくと、妻には「説得力が無い」と一刀両断されてしまいますが、身をもって体験した知恵は大切にしたいと思います。