和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

体質改善

職業病

毎年十二月に人間ドックを受診することになっていたのですが、今年は予定していた週に酷い風邪をひいてしまったため、年明けに予約を変更してもらいました。

 

以前は、人間ドックは憂鬱なイベントでした。肝臓の数値や尿酸値が高めで、毎回お医者さんからは食生活を改めるよう注意されることがお決まりでした。とは言え、不規則な食事時間や関係先との付き合いなど、“健全な”食生活を送るのは仕事柄無理だと勝手に諦めていました。

 

それが、この二年間で、検査結果の数値だけを見れば、私の体質は大きく改善しました。体重は十キロ近く減り、ほぼ学生時代の体形に戻りました。血液検査や尿検査でも要注意の数値は無くなりました。

 

コロナの感染防止のために酒席が無くなり、在宅勤務が主となったことで、夕食も家族とともに早めに摂る習慣になりました。しかも、我が家の場合は、妻の闘病に合わせて食事の内容も見直したので、結果として私自身の食事のバランスも良くなりました。

 

適切な食事と規則的な食事時間、そして、酒量のカット。これまで、仕事を理由に出来ないと諦めていたことは、案外簡単に出来てしまいました。裏を返せば、肝臓の数値も高尿酸血症も、職業病だと言い訳して原因を取り除こうとしなかった私が悪かっただけでした。

 

体重の壁

とりわけ、私には長い間、“体重の壁”があって、過去、適度な運動を心がけながらも、体重を減らすことが出来ずにいました。私自身、中年の域に達してからは、体重の微増やお腹周りの贅肉がつくのは避けられないものなのだと思っていました。

 

結局、社会人になって三十年も経ってから、運動量を増やすよりも、食事内容と食事時間を見直すことが体重を減らすための最善策だったのだと身をもって証明したのですが、こんな簡単なことに気づかなかった、あるいは、目を背けて来た自分の愚かさに呆れるばかりです。

 

運動と同じく、食生活の見直しもそれが長く続かなければ意味がありません。私の場合も元の不規則な食生活に戻ってしまえば、慢性疾患予備軍に逆戻りです。悪習から抜け出すよりも良習を維持する方が難しいのかもしれませんが、せっかく手に入れた体形と体質を何と手放さないようにしたいと思っています。