和尚さんの水飴

老後の前のハッピーアワー

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

歳を重ねることの価値

加齢で性格が変わる? 先日、妻の通院に付き合った時のことです。事前予約制の病院でしたが、いつも受付時間どおりに診察が受けられるわけでは無く、15分~20分程度の遅れは当たり前でした。 その日、妻と私が待合室のソファで診察を待っていると、60代半ば…

恥かきの度胸

人付き合いの名人 私の会社の大先輩でユニークな人がいました。すでに鬼籍に入って5年以上経ちますが、たまにその人のことを思い出すと顔が緩んでしまいます。 その先輩は、誰とでもすぐに親しくなれることが特技と言ってもいいくらいで、初対面の人でもあ…

衰えと成長

鏡の中の自分 私が中学生の頃でした。母親が洗面所の鏡の前に佇み、頭の生え際を指でなぞりながらため息を吐いていました。当時、母は40に差し掛かったばかりでしたが、白髪が気になるようでした。 その頃は、自分もそのくらいの年齢になれば白髪が生えてく…

役職の器

偉くなるための条件 会社にしても家庭にしても、信頼できる人間でなければ誰もついてきません。会社では、株主総会や取締役会の専決事項以外は、社長以下取締役や幹部社員が、事案の重要性によって決裁承認権限を持っています。 それは、会社の規程で決めら…

捨てる勇気 (2)

新たな活躍の場 大きな仕事を任された私の先輩でしたが、会社の方針転換から、全力を注いでいたプロジェクトが中止となってしまい、その後、体調を崩した先輩は病気休職となってしまいました。 lambamirstan.hatenablog.com 幸いにして、先輩は半年余りの休…

捨てる勇気 (1)

堪忍袋と虫の居所 普段温厚な人が、我慢していた怒りを爆発させることを「堪忍袋の緒が切れる」と言います。普段温厚な人が目くじらを立てて怒ると言うことは、“そうさせた側”が余程酷いことをしたのだろうと想像できます。 逆に、すぐ怒る人がいます。普通…

愚者の判断 (2)

野心を持つ者(続) 的確でスピーディーな意思決定プロセスを導入したはずの我が社でしたが、欧米流の見栄えの良い枠組みだけを取り入れただけで、それを運営する人間が変わらなければ、何のメリットも享受することは出来ませんでした。 lambamirstan.hatena…

愚者の判断 (1)

正しい決断へ導くもの これから書く話は、特に若い人に、組織の中で仕事をする際に心にとめておいてもらいたいことです。 「一を聞いて十を知る」とは賢明な人を言い表す例えですが、周りを見回してもなかなかそのような聡明で理解力のある人にはお目にかか…

優しい相談相手

善人は騙される 前回の記事で、悩んでいる人に付け込んで私腹を肥やそうとする人間がいることを書きました。 lambamirstan.hatenablog.com しかし、それ同様に許せないのは、人の悩み事を話のネタにしたり、人の不幸を見てほくそ笑むような人間がいることで…

薄っぺらなアドバイス

何でもアドバイスできる人 「困ったことがあったら相談に乗るよ」と気軽に言う人がいますが、あらゆる相談事に的確なアドバイスを行なえる人は存在しません。テレビや新聞などで扱っている人生相談では、悩みを抱える相談者に著名人がもっともらしい忠告を行…

努力することと無理をすること

働く新人 今年はコロナ禍の影響で、新入社員の入社直後の研修はオンラインで行われました。普通の年なら行われる配属部署での懇親会も無く、在宅勤務で部署の面々とはテレビ会議で会うことがほとんどとなると、本人にしても、配属先の上司や先輩社員にしても…

1万時間の壁

下積みに必要な時間 もう10年近く昔の話ですが、仕事でのストレス解消に何か新しい趣味を始めようと考えていた時期がありました。当時北米に駐在中だった私は、人から勧められてゴルフを始めていましたが、どうも性に合わず、上達もしませんでした。やはり、…

議論の本質が見える会議

新しい会議様式 コロナ禍の影響から、社内での会議の有り方も見直されました。法定の取締役会は依然として実際開催を維持していますが、業務進捗状況を共有するための、いわゆる「連絡会」はペーパーで済ませるなど、会議と呼ばれる集まりの回数は格段に減り…